導入実績

ACHIEVEMENT

ちょっとした困りごとや疑問にも24時間対応。
「KARAKURI」+「KARTE」で実現した、顧客思いのAIチャットボットサービス。

【導入検討に至った事業上の課題】

  • 電話・メールでの問い合わせ対応に限界を感じていた
  • AI活用の次のステップに進みたかった

【KARAKURIを採用した理由】

  • 「KARAKURI」がIT技術者でなくても運用容易なAIチャットボットだった
  • 上流コンサルから運用最前線までカラクリが包括的な支援を提供した

【導入効果】

  • 質問の敷居が下がって見えてきた“ちょっとした困りごと”、その即時解決が口座開設を後押し
  • 24時間体制での即時回答が可能になった

電話・メールでの対応に感じていた限界「AIを活用した自動回答の仕組みを模索」

 株式会社SBI証券は、日本におけるオンライン総合証券の先駆者だ。1999年10月にインターネット取引サービスを開始して以来、「顧客中心主義」を掲げ、業界最低水準の手数料体系やリアルタイム取引ツールなどの提供とともに、取引の安全性の確保にも努めてきた。それにより数多くの投資家から支持を受け、口座数、預り資産残高、株式委託個人売買代金で業界トップの地位を築いた。

 同社には毎日、見込み顧客も含め数多くの問い合わせが寄せられる。それらに対して十分に研修を積んだ同社カスタマーサービスセンターのオペレーターが、電話・メールで対応しているが、それでも顧客の要望に応えきれていないと同社は認識していた。たとえば、IPO銘柄などが登場すると問い合わせ件数は爆発的に増加する。また、有人サービスであるかぎり24時間対応への壁は高い。

 このように有人での顧客対応に限界を感じた背景から、同社では早くからAIを使った自動回答の仕組みを模索していた。ただ、多様なデバイスが利用できる現代において、それらを良い塩梅で連携させてくれるサービスには、なかなか出会うことができなかった。

「KARTE」「KARAKURI」連携で実用的で運用しやすい仕組みを構築

 同社は引き続きAIに関する情報収集を続け、そうした中で“ブログを書いた経験があれば運用できるAIチャットボット”として「KARAKURI」の存在を知った。

 カスタマーサポート分野では、同社はすでにCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を導入していた。「KARTE Talk」というトーク機能があり、チャットボットの出現や機能を制御できた。同社は「KARTE」のバックグラウンドで「KARAKURI」がAIエンジンとして働ければより実用性の高いサービスが実現できると判断。「KARAKURI」を提供するカラクリ、「KARTE」を提供する株式会社プレイドとしても、協業は両社にとって大きな力になるため、ここに画期的な連携体制が実現した。

 株式会社SBI証券 カスタマーサービスセンター 課長代理 飯島正二氏は、「KARAKURI」の採用理由を次のように語る。

株式会社SBI証券 カスタマーサービスセンター 課長代理 飯島正二氏

優れたUXによる運用の容易さとCSの知見力でKARAKURIを選択

「一つは運用の容易さです。オペレーターと同じようにAIも日々の育成が肝心ですが、簡単に行えなければ継続できません。プログラミング知識がなくても使いこなせるという『KARAKURI』の操作性の高さは魅力的でした。

 もう一つは、カラクリから包括的な支援が期待できたことでした。メンバーにはコンサルティング経験者もいて、“それは質問が発生する前に解決した方がよいのでは?”など、より上流の課題にも的確な意見を出してくれます。それでいて運用の最前線もしっかりサポートしてくれるので何かあっても困らないという安心感がありました。AI活用に関して使い方、使う場面まで含めたトータルなサポートが決め手になりました」


 2018年8月、同社はPoC(Proof Of Concept)プロジェクトを実施。ここで手応えを得たことから、まずは顧客の口座開設サポートを対象にサービス開始をめざすことにした。最初にこれを選んだのは、電話・メールでの問い合わせでも最も件数が多く、お客様にとって重要な接点であること、そしてSBI証券にとっても開設手続き時の問合せに的確に回答できなければ口座開設を諦め、他の証券会社で口座開設をされてしまう顧客逸失リスクが高いポイントだったからだ。12人のメール対応チームから、口座開設サポートに長けた4名が選ばれチーム内チームを結成。質問は、これまでに蓄積した既存のFAQに加えて、オペレーターからも「チャットボットに答えさせたい質問」を募集、これらをカラクリが会話カード化した。そして2018年10月、同社のAIチャットボットサポートは予定どおりサービスを開始した。

ちょっとした困りごとの解決が口座開設を後押し「営業時間外の即時回答も実現」

 現在、口座開設とIPO関連という2つの分野でチャットボットサポートは活用されている。顧客が該当の画面を開くと右下にチャットボットアイコンが現れ、そこにいつでも質問を入力できる。もし顧客が有人対応を希望した場合は、オペレーターによる文字入力操作へ切り替えることも可能だ。

 同社では、AIチャットボットをカスタマーサービスセンターの“同僚”と位置づけている。名札を下げたぬいぐるみがカスタマーサービスセンターの一席を確保、顧客からの問い合わせに答えるたびに声も発する。勤勉に活動している様子が周りにわかるようになっている。

AIチャットボットはカスタマーサービスセンターメンバーの一人

株式会社SBI証券カスタマーサービスセンター主任 大平玲奈氏は、「KARAKURI」活用のメリットを次のように語る。

株式会社SBI証券カスタマーサービスセンター主任 大平玲奈氏

 「学習能力が高いと感じます。毎日こまめに育成していることもあって、質問は約27,000件蓄積、回答率も80%まで上がって今もなお向上中です。社員2名、オペレーター2名の4名体制だったのですが、即時解決が進んでいるため、今常時待機しているのはオペレーター2名です。社員はその時間を『KARAKURI』の育成にあてたり、メールチームのフォローに回ったりと別の仕事ができるようになりました。

 また『KARAKURI』は会話カード編集が容易なのがいいですね。スタート時にまとめて質問・回答を用意できなくても、公開してからどんどん現場で追加・編集が可能です。証券業界は時々刻々と状況が変化する世界なので、それをすぐ反映できるのは助かっています。

 そしてAIチャットボットの『KARAKURI』は回答を忘れません。“住所入力欄の上限文字数は何文字だったっけ”というようなとき、私たち自身もこれをマニュアル代わりに使っています」

 導入から約4か月が経過した。実感している効果について飯島氏は次のように語る。

「AIチャットボットによって、電話・メールでは把握できていなかった疑問・質問を発見できたと思っています。たとえば口座開設では、マイナンバーカードかマイナンバー通知カードの画面イメージをアップロードしていただく必要があって、前者は両面必要なんですが、後者は表面だけです。このサービスを始めて『裏面は?』という質問をいただくようになりました。この種のお問い合わせは電話・メールでは来なかったもの。質問の敷居が低いからお客様も尋ねる気になったのでしょう。こうしたちょっとした困りごとや疑問の即時解決が、お客様の口座開設を後押ししているのは確かです。

 また24時間体制での回答が可能になりました。これまでもメールではお問い合わせを受け付けていましたが、翌日の回答でした。分析してみると19-23時の時間帯にたくさんお問い合わせをいただいていて、その時間帯のメール件数は減少しています。

 何より、即時解決可能なお問い合わせが減ったことで、本当にコミュニケーションを必要とするお客様にオペレーターがよりていねいに対応できる余裕が生まれました」

 同社では今後業務全体へAIチャットボットサービスを水平展開する構想を抱いているが、直近のターゲットは確定申告だ。毎年、年末から3月にかけてが一年で最も問い合わせが寄せられる繁忙期、「KARAKURI」にとってもさらなる実力の見せどころとなる。

 

株式会社SBI証券

本社:東京都港区六本木1-6-1
設立:1944年3月30日

資本金:483億2,313万円
事業内容:インターネット・カスタマーサービスセンターを通じた株式等有価証券の売買注文の委託業務、有価証券の引受け業務、有価証券の募集若しくは売出しの取扱い又は私募の取扱い業務、その他の証券業務
URL:https://www.sbisec.co.jp/

[取材に対応していただいた方々]

株式会社SBI証券カスタマーサービスセンター 課長代理 飯島正二氏
株式会社SBI証券カスタマーサービスセンター 主任 大平玲奈氏  

顧客満足度を上げるのはAIチャットボットで、
人は顧客感動を与える役割に集中できる。
そんな現場を一緒に作りませんか?