KARAKURI chatbotとカラクリCSチームの伴走で、無人対応比率最大81%を達成|アンファー株式会社

アンファーについて

まず、KARAKURI chatbotを導入しているサービスについて教えてください

KARAKURI chatbotを導入しているのは、アンファーの公式オンラインショップ アンファーストアです。

アンファー株式会社は、1987年に会社設立。「予防医学」をタグラインに掲げ、“「いつまでも美しく、健やかに生きる」というエイジングケア・ライフスタイルの実現を目指す”トータルヘルスケア・カンパニーです。多くの医師や臨床機関・研究機関との密接なリレーションを構築しながら、「スカルプD」シリーズをはじめ、化粧品、食品等、様々なエイジングケア商品・サービスの企画・研究開発および販売を行っております。

ECサイトのリニューアルを機に、チャットボットによる新しい顧客体験の創造を決断

チャットボットを検討したきっかけを教えてください

導入のきっかけは、基幹システムのリプレイスと、ECサイトリニューアルを同時に決断したことでした。立ち上がったのは2020年ですが、構想そのものは2018年にスタートした一大プロジェクトでした。新しいアンファーストアは、当社が実現したいサービスをめざし、一からのスクラッチ開発を選択しました。このときに、アンファーが大事にしていることや、お客様に届けたいと思っていることは何かを今一度見つめ直し、当社の根幹には新しい挑戦というものがあることを再認識しました。

具体的には、スカルプDが体現しているような斬新さ、頭皮ケアに対する概念や価値観の変革といったものですが、リニューアル後のECサイトでも新しい挑戦で新しい顧客体験を創造したいと考えました。そうした中で、サイト上にチャットボットを設置すれば、お客様の声を拾いながらご購入の後押しになるようなECサイト上での接客ができると期待しました。

特に、スカルプDは、悩み商材ということで少しセンシティブな側面があります。相談できるコールセンターがあっても、購入前に問い合わせるのはハードルが高いのではないかと分析していました。チャットボットはそのような、商品やサービスが気になっても、問い合わせをすることなく利用を諦めてしまう「サイレントカスタマー」を救うことにもつながると考えました。


自社ECサイトを運営されている理由をお聞かせください

ECモールではできない顧客の資産化が可能で、様々なデータを活用することでお客様ひとりひとりにパーソナライズした接客ができること、また商品開発・サービス開発にもいかせるデータ分析が可能ということが理由になります。

ECサイトの運営を担っているのはEC課です。これとは別にCS推進室があり、こちらでは主に業務委託しているコールセンター管理を行っています。しかし、お客様の声の収集やFAQ作成などに関しては、この2つの組織でタッグを組んで行っています。

サポートの手厚さを評価、カスタマーサクセスチームとの伴走も望んでKARAKURI chatbotを採用

チャットボットを探す際はどういった点を基準にされましたか?

新しい挑戦ということでAIに着目し、AIチャットボットで回答精度が高いものを中心に情報収集を行いました。


KARAKURI chatbot導入の決め手は何でしょうか?

サポートの手厚さが魅力的に感じていました。導入のイメージがつきやすく、単に納品して終わりではなく、一緒に構築する、一緒にチャットボットを育てていくという姿勢が見えたのが非常に大きなポイントでした。

チャットボットの導入が初めてで社内に知見がない中で、導入作業時からカラクリはカスタマーサポート分野でチャットボットを活用することに関してプロフェッショナルだと感じていました。

また、このようなツールは一朝一夕に良いものが完成するというよりは、繰り返しAIを学習させたり、チューニングし続けていく作業が非常に大事だということを認識しました。そのため、特に本番運用当初は手厚くフォローしてもらえるプランに加入した方が、その後お客様に安定して正しい回答を返せたり、満足して使い続けてもらえるようなサービスに育てられると考えました。

基幹ビジネスモデルのテコ入れやサイレントカスタマーの救済に活用、無人対応比率は最大81%を記録

KARAKURI chatbotをどのように活用されていますか?

当社のお客様の約7割は定期購入を利用されています。ECサイトを訪れなくても定期的に商品が届くため、当初、定期購入の方はチャットボットを利用しないのではないかという仮説を立てていました。

ところが、数値分析の結果、定期購入のお客様のサイト来訪数が高く、「次回に届くのはいつか」「定期購入の仕組み」といったことを確認されるお客様が多かったため、これは対策を講じた方がいいと判断しました。具体的には、定期購入の不明点をチャットボットから抽出し、サイト上の表記に落としこんだり、定期購入内容の変更に関する柔軟性を高めたりしました。基幹のビジネスモデルを定期的にテコ入れできるのは、チャットボットにお客様の声が集まってくるからです。

また、FAQに関してはこれまでかなり昔に作ったものを引き続き利用している形でした。拡充するタイミングはコールセンターにお客様の声が増えたときでしたが、チャットボットも声が集まる手段になりました。EC課とCS推進室の間でこちらに来ているものもFAQに載せた方がいいという会話が生まれ、FAQを拡充する社内体制作りができたのもチャットボットのおかげです。

さらに、当社では許可をいただいたお客様に商品をおすすめするアウトバウンドコールを行っているのですが、お電話がつながらなかったとき、「電話があった。何の用か」とチャットボットにお返事をくださるお客様が複数おられ、それもコールセンターの営業時間帯であったため、電話を好まれない方や日中に電話をかけられない方がチャットボットで自己解決を図ろうとされているのが伺えました。

当社はこうしたお客様の声を非常に重視しています。そのため、経営陣も参加する「VoC会議」という月一回の定例会を設け、電話やチャットボットで集まったお客様の声をCS推進室がまとめて提出し、業務や商品の改善に役立てています。


どのような点で導入の効果を感じていますか?

一つ目は、顧客体験の向上です。2023年9月にはFAQとチャットボットで対応できるお問い合わせの割合(無人対応比率)が単月で最大81%まで増加しました。これにより、以前はコールセンターに問い合わせる必要があった多くの質問や疑問がチャットボットで解決可能になりました。LINEでも似た機能を提供することは可能ですが、お友達追加が必要というハードルがあります。それに対してチャットボットは、誰でも即座に質問して回答を得られる点で大きなメリットがあります。

図:四半期毎のチャネル別シェア推移

もう一つの効果は、チャットボット導入によりコールセンターへの電話が減少し、スタッフに余裕ができたことです。これにより、お客様の声をまとめ、分析をするといったより本質的な業務に時間が割けるようになりました。さらに、夜間の電話対応をチャットボットで効果的に代替できると判断した結果、コールセンターの営業時間を3時間短縮でき、コスト削減にも繋がりました。(営業時間「午前9時から午後9時まで」→「午前9時から午後6時まで」)


カラクリのサポートはいかがですか?

本当に満足しています。まず、基本的なことを忠実に、丁寧に進めてくれていることを実感しています。定例ミーティングの前に充実した資料を事前に送付いただいたり、そこで出た宿題に後日すばやく対応していただけるのもその一例です。

寄り添う姿勢そのものも、視点がチャットボットのみならず、アンファーという会社のこと、ECサイトのことをしっかり理解した上で、チャットボットはこうあるべきでは、というコミュニケーションを取ってくれます。立場上いろいろなカスタマーサクセスの方と話しますが、こんなに丁寧なカスタマーサクセスチームは本当に少ないです。まるでアンファーの一員のようで、これこそが伴走だと常々実感しています。

特にチャットボットの導入時は、ECサイトのリニューアルや基幹システムのリプレイスも重なったため、チャットボットにあまり時間を割くことができなかったのですが、カラクリのカスタマーサクセスチームが伴走をしてくれたから乗り切ることができました。

他にもカラクリはサービス開発が盛んで、β版の段階から新しいチャレンジに一緒に取り組む機会を提供してくださることが魅力的です。例えば、コールセンターの営業時間を短縮した当初に一時的に導入をしたトレンドアラート機能です。これはチャットボットに普段とは違うお問い合わせの量が増えた際に知らせてくれるもので、迅速にお問い合わせの変化を検知してしてくれるため、営業時間を短縮した中でもシステムトラブル等の改善に向けた体制をすぐに確立でき、非常に助かりました。

また、顧客が「いま・何に困っているのか」を予測し、リアルタイムかつ自動でサポートする KARAKURI helloは、チャットボット流入率の増加 に貢献しました。こうしたツールはお客様に利用されてこそ、こちらもアクションが取れるようになります。そこが促進されたことを評価しています。

商品購入を含め、チャットボットですべてが完結する世界が理想

今後の展望を教えてください

定期購入のお客様が多いため、この層のお客様の利便性をチャットボットでさらに高めていきたいと考えています。将来的には、商品のプランを変更したり、追加注文したりといったことも含めて、チャットボット上で解決したり、完結できるということが理想です。実現に向けてカスタマーサクセスチームに相談し始めたところです。

もう少し先の未来には、ECサイトとチャットボットの境目が曖昧になるような世界も来るような気がしています。例えば、チャットボットで質問したり、相談している延長線で商品が購入できるなど、ECサイトで購入する手順やフロー、また概念そのものも今後大きく変わっていくのではないかと想像しています。新しいことへの挑戦は当社が常に心掛けていることです。このような大きな変化をカラクリと一緒に創造できたらと願っています。




アンファー株式会社

本社:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー26F
設立:1987年10月8日
事業内容:化粧品、サプリメント、健康食品、専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務
企業公式URL:https://www.angfa.jp/

【取材に対応していただいた方】
アンファー株式会社 コマースデジタルデザイン部  EC課 課長 植木 将太 氏

業種ごとに複数の事例をまとめた導入事例集で
具体的な効果の詳細をご覧ください

事例でご紹介した企業

アンファー株式会社

本社:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー26F
設立:1987年10月8日
事業内容:化粧品、サプリメント、健康食品、専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務

https://www.angfa.jp/

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