30以上のサービス対応を効率化!平均処理時間30秒短縮とオペレーター負担軽減の秘訣とは|合同会社DMM.com

30以上のサービスを横断的にサポートし、月に2万5,000件から3万件ものお問い合わせに対応していたDMM.comカスタマーサポート部。エンタメ系サービスの繁忙期には問い合わせが急増し、オペレーターが非効率的な業務で忙殺されず、働きやすい環境を整えることが求められていた。

そんな中、KARAKURI assistの導入により、平均処理時間(AHT)を30秒短縮し、オペレーターの負担軽減と業務効率の向上を実現。現場対応力の強化とミス削減につながった、その秘訣とは。

合同会社DMM.comについて

まず、合同会社DMM.comについて教えてください

会員数4,507万人(※)を誇る総合サービスサイト「DMM.com」を運営しており、1998年の創業以来、多岐にわたる事業を展開しています。現在は60以上のサービスを運営し、動画配信や電子書籍、アニメなどの多様なエンタメサービスに加え、3DプリントやEV充電などのハードウェア分野、web3やAIなど最先端のテクノロジーを取り入れた事業など、様々な事業を手掛けています。
※2024年2月時点

カスタマーサポート部の体制について教えてください

現在、組織としては管理者を含めて約80名体制です。DMMは全体で60以上の事業を展開していますが、そのうち約30~35のサービスの問い合わせ対応を私たちDMMサポートセンターが担当しています。主に会員登録や支払いに関連するプラットフォーム部分を中心に、複数のサービスを横断的にサポートしています。

お問い合わせは、月に2万5000件から3万件ほど寄せられます。特にエンタメ系のサービスが多いため、夏休みやゴールデンウィークのキャンペーン時にはお問い合わせが増えます。消費行動が増えるタイミングに合わせてマーケティングキャンペーンが展開されるので、その影響も大きいですね。

オペレーターさんは覚えることが多く大変そうですね

そうですね。全体のサービスを完全に把握するまでに、通常2年ほどの時間がかかりますが、最終的には、どのサービスについての問い合わせにも一人で対応できるようになることをゴールとしています。

オペレーターの中には、電子書籍や動画配信などデジタル系のサービスの対応に苦手意識を持つ者もいます。また、通販に慣れていないオペレーターにとっては、物流が絡む商品対応が難しい場合もあります。このような個別の特性を考慮しながら、問い合わせ件数の多いものから優先的に対応スキルを向上させる取り組みを行っています。

課題はオペレーターの負担軽減と働きやすい環境の整備

当時どのような課題を抱えていましたか?

やはりオペレーターの負担を軽減することでした。彼らが非効率な業務で忙しくならないよう、少しでも仕事を楽にしてあげたいという思いが強かったんです。日々お客さまに丁寧に対応している彼らの負担を少しでも軽くし、働きやすい環境を整えることが、重要な課題でした。

そんな時にKARAKURI assistと出会ったんですね

はい、大阪の展示会でしたね。率直に面白いなと思いましたし、これなら生産性を1.5倍から2倍くらいに上げられそうだなという直感が働きました。印象的だったのは、ツール自体がブラウザのアドオンとして機能するので、どのページでもすぐに回答のテンプレートが呼び出せる点です。30以上のサービスを横断して対応する必要があるオペレーターにとって、複数の画面を行き来する手間を大幅に減らせそうだと感じました。

当時はwikiツールで、マニュアル・仕様・回答テンプレートをまとめて管理していましたが、検索性能が低く、ナレッジを上手に検索できる人とそうでない人で業務効率に差が生じていました。

トライアルで実証されたメール対応30秒短縮が導入の決め手に

最初はトライアルでの導入でしたが、どのように進められたのでしょうか

まず、既存のwikiツールにあるテンプレートをそのまま移行しました。具体的には、「ログインできない場合はここを確認し、この手順で対応する」といった基本的な手順フローとテンプレートをセットにして、KARAKURI assistに載せ替えました。トライアルの段階では、ツールを使いこなすための練習が必要でしたが、単純なテンプレート移行でも、一件あたりの対応時間が約30秒短縮できたのは驚きでした。

トライアルには5〜10名のオペレーターが参加しましたが、スキルによって結果にばらつきが見られました。問い合わせ対応が得意なベテランは、新しいツールに移行しても対応速度はさほど変わらず、慣れた方法のほうが速いオペレーターもいました。一方で、効率よく業務をこなすスキルを持つオペレーターや、もともとwikiツールの検索が上手ではなく、ツリーから一生懸命探していたようなオペレーターは、KARAKURI assistによって劇的に対応速度が向上しました。

そこから正式導入に至りましたが、決め手は何でしたか

やはり一番の決め手は、実際に業務改善の数字が明確に出たことです。最初は新しいツールへの切り替えに抵抗がありましたが、慣れると「作業が楽になった」という声が増えていきました。当時、自分にとっての課題はオペレーターの負荷をできるだけ減らすことだったので、その点が叶えられたのが大きかったです。具体的には、作業時間が30秒短縮されたことや、オペレーターからのポジティブなフィードバックが定性的なデータとしても得られたことが、最終的な決め手となりました。

具体的に慣れが必要だったのはどのような点でしょうか

まず、UI(ユーザーインターフェース)への慣れが必要でした。また、KARAKURI assistはショートカット機能が多くあり、これを活用するために新しい操作方法に慣れてもらう必要がありました。あと、wikiツールではツリーベースで情報を探していたので、検索機能を使って目的の情報に素早くアクセスするという新しい方法への慣れも必要でした。

現場対応力の向上とミス削減で業務フローを最適化

正式導入後の変化について教えてください

大きな変化は、回答テンプレートの更新が迅速に行えるようになったことです。以前は、ナレッジと回答テンプレートをセットで更新するフローになっていて、担当者間の調整が必要でした。しかし、テンプレートを単独で管理できるようになったことで、仕様変更や不具合対応の際にも、現場で即座に対応できるようになりました。DMMサポートセンターは24時間365日対応しているため、夜間や深夜帯でもすぐにテンプレートを更新して全員に配布できるのは非常に助かっています。

あとは、画面の行き来が減って、その場でナレッジと回答テンプレートが呼び出せるので、オペレーターのミスが減っています。オペレーターはミスをしたくてしているわけじゃないので、精神衛生的にも良いツールですね。自分の知識向上のために、ちょっと気になったことを調べる時にも使っているオペレーターもいます。

思った以上に熱意を持って取り組んでくれたのは、テンプレートを作成してくれたチームですね。彼らは問い合わせ対応をしながら、合間の時間にテンプレートを作成してくれていました。小規模なチームですが、これまで把握できていなかったテンプレートの利用率やコピー回数を、KARAKURI assist導入後に可視化できるようになり、チームのモチベーションがさらに高まりました。

生成AIが拓く次世代のオペレーションへの期待

今後、KARAKURI assistに期待することは何でしょうか

我々は今、KARAKURI assistの生成AI機能は使っていないんですが、もし使えば色々実現できることがあるんだろうなとは思っています。ツールとして「こうなったらいいな」と思う部分はたくさんあって、生成AIをオンにしたらどう実現されるのか気になりますね。また、オペレーターの負担を減らすっていう文脈で言えば、問い合わせ内容が自動で読み込まれて、回答案がすぐに出てきたり、エスカレーションが必要な場合もボタン一つで完了できる、そういったオペレーターがわざわざ対応しなくていい部分は全部自動化したいっていう気持ちはあります。

どこのセンターでも「採用や定着率の改善」って大きな課題だと思うんですけど、特に大規模なコールセンターやサポートセンターではその難しさが顕著です。そういった課題を解決できる要素をツールに取り入れてほしいなと思っています。






本社:東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー24階
設立:1999年11月17日
従業員数:2,584名(2024年2月時点)
事業内容:動画配信、オンラインゲーム、電子書籍、オンライン英会話など
企業公式URL:https://dmm-corp.com/

【取材に対応していただいた方々】
合同会社DMM.com プラットフォーム事業本部 カスタマサポート部 部長 牛丸 潤一 氏

業種ごとに複数の事例をまとめた導入事例集で
具体的な効果の詳細をご覧ください

事例でご紹介した企業

合同会社DMM.com

本社:東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー24階
設立:1999年11月17日
従業員数:2,584名(2024年2月時点)
事業内容:動画配信、オンラインゲーム、電子書籍、オンライン英会話など

https://dmm-corp.com/

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