問い合わせ件数の抑制・対話品質と業務効率化の両立の実現 | GMOペイメントゲートウェイ株式会社

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年間決済処理金額5.8兆円を超える業界No.1 決済代行サービスを提供

今日、組織がECビジネスやオンラインサービスを提供するのは特別なことではなくなった。顧客に利便性を提供する上で自然の成り行きといえ、コロナ禍を経験した現在では、社会的距離を取るという意味でもその重要性が高まっている。

 その実現に当たって決済手段の実装は重要である。GMOペイメントゲートウェイ株式会社は、総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」を提供。国内10万店以上の加盟店や公的機関などに採用され、年間決済処理金額は5.8兆円を超え(GMOペイメントゲートウェイ連結企業群 2020年9月末時点)名実ともに業界No.1だ。最大の魅力は、ほぼすべての決済手段を搭載し、システム接続・契約・入金など決済業務に関わるすべてのサービスを一括提供していること。2005年の上場以来、平均25%以上の営業利益成長の継続を目標に、増収増益・増配を達成。快進撃を続けている。

課題は“対話品質を維持しながらの業務効率化”解決策の一環としてチャットボットに着目

 「PGマルチペイメントサービス」が選ばれる理由として、同社は業種業態別の専門営業体制、東証1部企業としての信頼性に加えて、きめこまやかでスピーディーな顧客サポートを挙げる。カスタマーサポート(以下、CS)センターでは、業容拡大に比例して問い合わせ件数が増大していた。しかし、安易にスタッフは増やせない。顧客との対話品質を維持しながらの業務効率化や問い合わせ件数の抑制を模索する中で、最初に取り組んだのはFAQサイトの更改だ。

そして、これをしたのちにAIチャットボットに着目する。有人で24時間365日のCSを提供するのは困難だが、これなら人が対応できない時間の顧客チャネルとして非常に有用だからだ。業界全体としても導入機運が高まっていた時期で、同社が定期的に行っている加盟店向けのアンケート調査でも、『チャットボット的なものがあったらいい』という声が寄せられたことも背中を押した。

数ある候補サービスの中でもSalesforceとの連携が抜きんでいた「KARAKURI chatbot」を採用

 それでは具体的なサービスとして何を選ぶか。2018年夏に市場調査を開始した同社は、5社のサービスを候補に上げて比較検討。GMOペイメントゲートウェイ株式会社 システム本部 カスタマーサポート部 部長 田中弘道氏は、比較検討した要点を次のように語る。

「このタイミングで有人チャットも同時に導入しようと考え、Salesforce Live Agentを利用しようと思っていました。候補サービスの中でも『KARAKURI chatbot』はLive Agentとの親和性が高く、API連携での組みこみやすさが頭一つ抜き出ていました」

カラクリのカスタマーサクセス重視の姿勢に自社のCSポリシーに通じるものがあると共感

 「カラクリのサポート力の高さに感銘を受けたことも大きな要因です。経営層を始めスタッフが次々やってきて、実装や運用の観点から真摯に助言してくれ、対応も迅速なのを見て、彼らとならうまくやっていけると思いました」同氏が導入決定の理由をこう続けるのには意味がある。「PGマルチペイメントサービス」の顧客サポートは、企業のサポートセンター評価基準として知られるHDIで国内最高の5つ星を獲得(2019年・2020年)している。

システム上で金銭を取り扱うクリティカルなB2Bビジネスで、高度な対応テクニックが要求されることから、完全インハウスでセンター体制を整備。CS品質には格別の思いがあるのだ。田中氏は、顧客サポートのあり方を次のように語る。

「GMOペイメントゲートウェイの顧客サポートは、問い合わせにただ回答するだけではなく常にその一歩先を行くことをめざしています。質問の裏にある本当の悩みや課題を汲む、より本質的な解決をめざす。これは加盟店のビジネス成長があってこそ当社の成長があるからに他なりません」

カラクリのカスタマーサクセスを重視する姿勢は、まさに同社が目指す姿と通じるものがあった。“顧客のビジネス成長があってこそ自社が成長できる”という考え方への共感が採用につながったのである。

AIチャットボット&有人チャットの導入 問い合わせ件数増を抑止

 AIチャットボットおよび有人チャットのサービスを開始したのは、2019年8月。加盟店用の決済状況管理画面と帳票管理画面にチャットボットアイコンを設置した。加盟店はこれらの画面でAIチャットボットか有人チャットを自ら選択して問い合わせが行える。AIチャットボットで対話したのち、有人チャットに切り替えることも可能だ。

 「KARAKURI chatbot」を日々トレーニングしているのは、カスタマーサポート部 サポート企画Gr に所属する3名のスタッフ。GMOペイメントゲートウェイ株式会社 システム本部 カスタマーサポート部 サポート企画Gr 課長 蜷川英子氏は、次のように語る。

「担当者は、毎日25件、加盟店様からきた質問をAIに学習させていますが、管理画面のUIがわかりやすく、直感的に操作できるのがよいといっています。“会話カードAとBは似ているので整理してはいかがでしょうか?”と、アドバイスが出るのもありがたく、時間に余裕ができたらまとめてアップデートしたいと思っています」

 AIチャットボットおよび有人チャット導入からの1年で、これまで加盟店が増加することで増大の一途をたどっていた問い合わせ件数は増加せずにいる。この要因としてFAQサイトの貢献なども考えられるため、必ずしもボットだけの功績ではないとのことだが、これによりオペレーションスタッフに心身とも余裕が生じたのは確かなようだ。

 一方、「KARAKURI chatbot」とSalesforce Live AgentのAPI連携は、センターでの業務効率向上に役立っている。AIチャットボットから有人チャットに移行する際、これまでの会話内容がログとして自動的に引き継がれるため、オペレーションスタッフは顧客に経緯を聞き返すことなくスムーズに会話を続けられるのだ。記録する時間だけでも1回あたり6分程度要するため、記録の時間を別途取らずにすむのはもちろん、顧客の時間をムダにしないという点でも、決して小さくない効果だ。

人が対応不能な時間帯、定型的な質問をカバーしてくれることこそが最大の効果

「当社に寄せられる問い合わせは難易度の高いテクニカルなものも多いため、すべてをボットに任せたいとは思っていません。AIチャットボットが10時から17時以外の時間帯を受け持ってくれていること、また、決済状況の確認など定型的な質問、ボリュームとしてはこちらの方が多かったりするので、こちらをしっかりカバーしてくれていることが当社にとっての導入効果であり、これからも期待していくことです」(田中氏)

 今後も、同社は対話品質を維持しながら業務効率化する仕組みがあれば積極的に取り入れていくといい、現在その筆頭候補に上っているのがテキストマイニングだ。「KARAKURI chatbot」に蓄積される対話履歴はその格好の素材で、電話チャネルの対話テキスト化も合わせてにらみながら、顧客のより深い、真なる声を探っていきたいとのことだった。




【取材に対応していただいた方々】

GMOペイメントゲートウェイ株式会社 システム本部 カスタマーサポート部 部長 田中弘道氏
GMOペイメントゲートウェイ株式会社 システム本部 カスタマーサポート部 サポート企画Gr 課長 蜷川英子氏

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GMOペイメントゲートウェイ株式会社

本社:東京都渋谷区道玄坂1-2-3 渋谷フクラス
設立:平成7年3月
資本金:47億12百万円[連結]
事業内容:総合的な決済関連サービス及び金融関連サービス

https://www.gmo-pg.com/

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