【導入検討に至った事業上の課題】
【KARAKURIを採用した理由】
【導入効果】
*ボットに搭載済の質問。
株式会社ルクサ カスタマーサポート部 一ノ木琢磨氏
「一口にAIといっても実現している製品・サービスには幅があり、中にはシナリオやその分岐を人間が考えて組み立てるというものもありました。それに対して『KARAKURI』は、言葉の内容をAIが解析して回答を示しながらどんどん蓄積していくという点で最もAIらしく先進的で、候補の中ではかなり目立つ存在でした。
また、当社ですでに利用しているツールとの親和性も高かったんです。CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」や、カスタマーサポート ソフトウェアである「Salesforce Service Cloud」と連携できることを聞いて、チャットで終わる他社のツールと違って、その先の未来が描ける点を評価しました」
導入が決定したのは2018年8月だった。具体的にどう顧客対応をAI化するか。カスタマーサポート部は、サポートセンターに寄せられる問い合わせのうち、「よくある質問」でもカバーしている定型質問のボリュームを調査。その結果、約3割が相当したためこれらをAIに振り向けることを目標とした。
チャットで必要な質問と回答は、既存の「よくある質問」をベースにカラクリ側で会話カードとして100セット作成。その後カスタマーサポート部が質問の表現バリエーションを増やしながらAIのトレーニングを繰り返し、同年10月半ば、テスト的な位置づけではあるものの正式にサービスインを果たした。
現在、「KARAKURI」は同社サイトのヘルプページを訪問すると画面右下に現れる。そこで顧客が質問し、返す回答で問題が解決しない場合はサポートセンターへ問い合わせるWebフォームページへ誘導する流れだ。
導入から約3か月。活用の感想を一ノ木氏は次のように語る。
「メール、チャットとともに日々約200件の質問が寄せられています。チャットボットを配置しているのが1カ所で気づかれにくいこともあり、まだメールが抑制されたという状況ではありません。しかし、チャットは思っていた以上に質問の想定範囲に収まっており、定型質問は正答率も非常に高いです。お正月休み明けに見たら正答率99%というのもあって『おおー、AIすごい』と思いました。ただ、どういう趣旨なのか人間にも判断しにくい質問も中にはあり、それを正しく回答に紐づけするために毎日1時間半ぐらいトレーニングを行っています。
人がネットの向こうで対応していると思っておられるお客様も多く、『今日到着しますか?』といった気軽な質問が寄せられます。質問の敷居は確実に下がっていて、お客様に窓口の選択肢を提供するマルチチャネル化がいかに重要かを実感しています。
さらに、チャットボットは『よくある質問』のメンテナンスにも有効です。『よくある質問』はサイトに載せたあとそのままになってしまいがちで、単純に追加するだけではどんどん複雑化します。しかし、チャットで質問いただくと、記述をこうした方がいい、カテゴリーをこう整理した方がいいといった気づきを得られて、『よくある質問』の新陳代謝を高められます」
カスタマーサポート部では、この3か月の取り組みによって「KARAKURI」の可能性を詳細に認識。この先最適なアプローチを行っていけば、問い合わせの3割をAIに振り向けるという目標を達成できる目途は立ったと語る。
今後は「KARTE」や「Salesforce Service Cloud」連携の具体策を検討していくとともに、将来的には顧客が「KARAKURI」を足がかりとして同社サイトを快適に回遊できるようなセルフサービスの充実をめざしたいとのこと。その絶好の機会となるのがサイトリニューアルのタイミングで、来たるべきそのときに向けて構想は今から着々と練られている。
株式会社ルクサ
本社:東京都渋谷区渋谷1-23-21 渋谷キャスト11F / 12F
設立:2010年10月18日
資本金:13億3540万円(資本準備金を含む)
事業内容:プレミアム・タイムセールサイト「LUXA」の企画・運営
高級レストランの会員制予約サービス「LUXA RESERVE」の企画・運営
ワークライフシーンを提案するセレクト雑貨ショップ「LUXA SHOP」 の企画・運営
タイムセールサイト「au WALLET Market」の仕入れ・卸
URL:https://www.luxa.co.jp/
【取材に対応していただいた方】
株式会社ルクサ カスタマーサポート部 一ノ木琢磨氏
© 2016-2020 KARAKURI Inc.