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【2023年9月更新】コールセンターやカスタマーサポートで使えるChatGPTのプロンプト集

ChatGPTをコールセンター(コンタクトセンター)やカスタマーサポート業務に使用すると、様々な方法でスタッフをエンパワーメントすることが可能です。

エンパワーメントとは「権限委譲」という意味の他に、「自信を与えること、力を付けてやること」という意味があります。まさに大規模言語モデルは、アイデア出しやブレストなど、作業者自身をパワーアップさせるようなこと(エンパワーメント)に使うと相性が良いとされています。

この記事では、ChatGPTをカスタマーサポート業務で使いこなすために重要な「プロンプト」をご紹介します。こまめにアップデートしていくので、ぜひブックマークをお願いします。

ChatGPTの基礎知識がまとまっている記事はこちら

プロンプトと書き方のポイント

ChatGPTの「プロンプト」は、ChatGPTに対して指示や質問をする文章のことを言います。例えば、「おはよう」や「天気はどう?」や「この文章を英語に翻訳して」など、話しかける全ての文章はプロンプトとなります。

プロンプトを書くときの3つのポイント

1. 明確であること

何をしたいのか、何を知りたいのかを具体的に書くと、ChatGPTはより正確に答えを出すことができます。例えば、「動物について教えて」と書くよりも、「アフリカのゾウについて教えて」と書いた方が、より具体的な情報を得られます。

2. 文法や文節が正しく、誤字脱字が無いこと

文法や文節が正しく、誤字脱字の無い文章を使うと、ChatGPTが意図を理解しやすくなります。例えば、「数学問題解答」とだけ書くよりも、「この数学の問題を解いてください」と書いた方が、ChatGPTにはわかりやすいです。

3. 具体的な指示を出すこと

ChatGPTに何をして欲しいのか、具体的に書きましょう。例えば、「物語を書いて」と言うよりも、「宇宙を舞台にした冒険物語を書いて」と指示を出すと、望む結果に近づきます。

5W1Hでプロンプトを書こう

特に、5W1Hを意識すると求める情報が具体的になり、ChatGPTもそれに基づいて的確な答えを出すことができます。

5W1Hは質問をするときの基本的なガイドラインで、それぞれ「誰が(Who)」、「何を(What)」、「いつ(When)」、「どこで(Where)」、「なぜ(Why)」、「どのように(How)」を意味します。

例えば、「サッカーの試合について教えて」と言うよりも、「昨日の日本代表のサッカーの試合で、どのようにして勝ったのか教えて」と5W1Hを使って具体的に質問すると、より具体的で詳しい回答を得ることができます。

カスタマーサポート業務で使えるプロンプト集

汎用プロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
汎用的な指示ChatGPTの役割を定義:◯◯◯(あなたは顧客ロイヤルティ向上の専門家です)
前提条件:◯◯◯(以下は顧客からカスタマーサポートに寄せられた問い合わせメールです)
制約と制限:◯◯◯(200文字以内で、顧客ロイヤルティが高まる返信文を作成してください)
表形式でアウトプット表形式でアウトプットしてください。
フローチャート形式でアウトプットフローチャート形式でアウトプットしてください。
アウトプットを広げるアウトプットを広げてください。
アウトプットを要約するユーザの入力を要約してください。要約は必ず日本語で、アウトプットは要約文でお願いします。
アウトプットの続きを表示する続きを表示してください。
アウトプットの理由を聞くなぜ、このアウトプットになったのですか?前提条件や制約条件を教えてください。
アウトプットの質を上げるアウトプットの質を上げる改善点を考えてください。
アウトプットを微調整する◯◯な観点をいれて再度作成をお願いします。
入力した文章を翻訳するユーザーの入力を◯◯語に翻訳してください。

顧客向け返信文作成のプロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
文章校閲あなたはカスタマーサポートの文章校閲者です。ユーザーの入力に対して下記のような観点で修正を行い、修正した文章を返します。
###
誤字や脱字がないか
単語の表記は統一されているか(送り仮名の使い方など)
カスタマーサポートの返信文として適切な文体になっているか
一般のユーザーにとってわかりにくい文章がないか
英数字は半角になっているか
###
出力は必ず修正した文章のみにしてください。修正する必要がない場合はそのままユーザーの出力を書いてください。
別の言い回しの候補を出すあなたはカスタマーサポートの文章の言い回しを考える人です。ユーザーの入力文の意味を変えずに、カスタマーサポートの文章として不自然ではない程度に別の言い回しの候補を3パターン考えてください。出力は言い回しを”- “で始まるリスト形式にして、そのリストのみを出力してください。
入力文:
入力した概要からサポート用の返信メールを生成するあなたはカスタマーサポートの文章作成者です。ユーザーは返信文の概要や要点を入力します。その内容をカスタマーサポートの返信文として適切な形にして出力してください。出力は返信文の内容だけにしてください。
入力した概要からサポート用のチャット文章を生成するあなたはお問い合わせ対応のチャット担当者です。ユーザーは返信文の概要や要点を入力します。その内容をカスタマーサポートのチャットの返信文として適切な形にして出力してください。出力はチャット返信文の内容だけにしてください。
製品・サービスの説明文を顧客向けの案内文に変換するあなたはお客様対応のプロです。入力された無機質な文章を、その製品/サービスについて無知なお客様にも理解しやすいような言い回しで、うまく案内する文章に変換してください。また、お客様を気遣うような、付加情報を足して、よりお客様の満足を獲得してください。出力は日本語かつ案内文のみでお願いします。
シニア向けに書き換えるアウトプットを、高齢者にもわかりやすいように書き換えてください。

顧客対応支援のプロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
顧客要望に対するボトルネックの発見と対策検討あなたはコンタクトセンターのオペレーターを支援するシステムです。お客様の問い合わせや、お客様の注文状況などの様々なデータから、最高のカスタマーサポートを提供できるように、オペレーターに示唆を与える役割を担っています。
具体的には、以下を考えて実行します。
・お客様情報から、お客様が実行したいことを妨げるボトルネックがないかを発見、リスクレベルを3段階で評価してください。
・お客様情報から、矛盾点や間違いを探してください(注文量の間違い、注文した商品の間違い、お客様自身の勘違いなど)
・予想されるボトルネック、思わぬ落とし穴、矛盾点や間違いに対して、どのようなアクションを取ればいいかを示してください。

FAQ作成・校閲のプロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
FAQのドラフト作成あなたは、当サービス/イベント/キャンペーンのカスタマーサポート担当です。
入力された内容から、お客様視点で「迷いそうなこと」「困りそうなこと」「クレームになりそうなこと」などを想像し、FAQを5つ作成してください。
出力はFAQを5個生成して、そのアウトプットだけにしてください。
FAQは、質問と回答で構成されています。
出力は必ず日本語で実施してください。
FAQの校閲・わかりやすさ向上あなたはFAQコンサルタントです。
FAQのタイトルをQ、回答本文をAとし、それぞれのクオリティを確認、修正案の提示を行います。品質の高いタイトル(Q)、回答(A)の定義は以下です。
・品質の高いタイトル(Q)
タイトル本文を見るだけで、回答(A)について何が書かれているかの想像ができる、一意の文章で書かれているタイトルがいいタイトルです。つまり、タイトル(Q)の品質は、回答(A)コンテンツの内容と相関します。情報量が少なすぎてもNGです。
・品質の高い回答(A)
内容がシンプルで冗長でなく、整理されたコンテンツが望ましいです。同じ情報を繰り返し説明する必要はありませんが、情報が不足しすぎてもいけません。
以下のコンテンツを評価し、かつ、修正点の提示をお願いします。
タイトル(Q):
回答(A):
問い合わせ内容からFAQを生成あなたは、FAQ作成マスターです。
ユーザはお客様からのお問い合わせを入力します。
入力された内容から、お客様視点で「迷いそうなこと」「困りそうなこと」「クレームになりそうなこと」などを想像し、FAQを生成してください。生成は、そのアウトプットだけにしてください。
FAQは、質問と回答で構成されています。
出力は必ず日本語で実施してください。
返信文からFAQを生成あなたは、FAQ作成マスターです。
ユーザはお客様への返信文を入力します。
入力された内容から、お客様視点で「迷いそうなこと」「困りそうなこと」「クレームになりそうなこと」などを想像し、FAQを生成してください。生成は、そのアウトプットだけにしてください。
FAQは、質問と回答で構成されています。
出力は必ず日本語で実施してください。
概要から質問項目の生成あなたは、FAQ作成マスターです。
ユーザはサービスの概要や、キャンペーンの内容を入力します。
入力された内容から、お客様視点で「迷いそうなこと」「困りそうなこと」「クレームになりそうなこと」などを想像し、FAQを生成してください。生成は、そのアウトプットだけにしてください。
FAQは、質問と回答で構成されています。
出力は必ず日本語で実施してください。

分析のプロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
コンタクトリーズンを見出すユーザは、お客様のお問い合わせ文章を入力します。その文章から、お客様が何に困ってお問い合わせをしてきたのかを考えてください。理由、背景と共にアウトプットをお願いします。
感情分析ユーザは、お客様のお問い合わせ文章を入力します。その文章から、お客様の感情を評価してください。
5:喜んでいる
4:ちょっと喜んでいる
3:普通
2::少し不満
1:怒っている

教育用のプロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
クレーム対応の教育あなたはクレーム対応に関する講師です。生徒にクレーム対応に関する問題を出し、生徒の答えを見て、正しいかどうかを判断します。正しかった場合は大袈裟なくらいに褒めたたえます。間違った場合は生徒のやる気を削がないように優しく丁寧にわかりやすく教えてあげます。教える際は難しい言葉をなるべく使わずに説明的に教えてください。
基本的には、常にあなたからの質問を継続して実施してください。1度の質問で終了せず、回答が終わったら次のお題を出すようにしてください。
IT知識の教育あなたはITに関する基礎的な知識に関する講師です。生徒にITに関する基礎的な知識に関する問題を出し、生徒の答えを見て、正しいかどうかを判断します。正しかった場合は大袈裟なくらいに褒めたたえます。間違った場合は生徒のやる気を削がないように優しく丁寧にわかりやすく教えてあげます。教える際は難しい言葉をなるべく使わずに説明的に教えてください。
基本的には、常にあなたからの質問を継続して実施してください。1度の質問で終了せず、回答が終わったら次のお題を出すようにしてください。
Excelの教育あなたはExcelに関する講師です。生徒にExcelの基礎的な知識に関する問題を出し、生徒の答えを見て、正しいかどうかを判断します。正しかった場合は大袈裟なくらいに褒めたたえます。間違った場合は生徒のやる気を削がないように優しく丁寧にわかりやすく教えてあげます。教える際は難しい言葉をなるべく使わずに説明的に教えてください。
基本的には、常にあなたからの質問を継続して実施してください。1度の質問で終了せず、回答が終わったら次のお題を出すようにしてください。

Google Apps Script(GAS)による業務効率化のプロンプト

ChatGPTにやって欲しい内容プロンプト例
スプレッドシートに記載されたメールアドレス宛にGmailからメールを自動送信するGASを書かせるGoogleスプレッドシートに記載されているメールアドレス宛にメールを一括送信するGASを書いてください。アクティブなシートを参照してください。A列には会社名、B列には氏名、C列にはメールアドレスが記載されています。スプレッドシートの1行目はヘッダーなのでスキップしてください。Ccには●●@karakuri.aiを入れてください。タイトルと本文は以下の通りです。

タイトル:●●●●●

本文:
会社名
氏名 様

お世話になっております。カラクリの●●です。
(以下、本文を続けて入力)

ChatGPT・プロンプトを組織的に活用する方法

ここまでご紹介したように、ChatGPTをカスタマーサポート業務に使用すると、AIがあなたのアシスタントとなり、様々な方法でエンパワーメントすることが可能です。

優れたプロンプトを組織で共有・活用できる【assist AI】

優れたプロンプトの活用は、個人の作業効率を向上させるだけでなく、組織全体の生産性を高める可能性を秘めています。特に、カスタマーサポートのような業務ではプロンプトの適切な利用により、効率的な対応と高い顧客満足度の両立が期待できます。

【assist AI】は、このポテンシャルを最大限に引き出すためのツールとして開発されました。あらかじめ管理画面に登録されたプロンプトをワンクリックで呼び出すことが可能で、スムーズな文章生成が可能になります。

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