カスタマーサポート現場の問題点
まずはカスタマーサポートの現場で起こっている問題点を確認しておきましょう。カスタマーサポートの現場で働くオペレーターの声を聞くことが、改善できる点を見つけるヒントになります。
思い違いによるクレームが多く、精神的に辛い
カスタマーの中には、サービスのご利用案内や商品説明書などを事前に確認せずにサービスを利用し、思い通りにいかないという理由で問い合わせをする人が少なくありません。
たとえカスタマー側の思い違いであったとしても、カスタマーサポート側が謝罪しなければならないことがあり、精神的に辛くなってしまう担当者も多いでしょう。また、いきなり怒鳴ったり、感情を露わにするようなカスタマーへの対応は、ストレスがかなり溜まってしまいますよね。
毎日同じような対応の繰り返しで、将来が不安になる
カスタマーサポートに毎日のように届く問い合わせは、似通った質問が多いです。同じような質問に対して、回答を繰り返す作業はルーティンワークに感じられ、モチベーションが上がりづらい担当者もいるでしょう。
中には自分の将来が不安になっている担当者もいるのではないでしょうか。
問い合わせが混み合う時間帯が忙しすぎる
カスタマーサポートへの問い合わせは、特定の時間帯に集中してしまうという特徴があります。例えば平日の昼休み前後は問い合わせ件数が非常に多く、オペレーターが息つく間もなく次から次へと対応しなければならない事態に陥っている企業も珍しくありません。
満足に休憩も取れないまま、カスタマーからの問い合わせやクレームに日々追われてしまうとなれば、極度にストレスが溜まり円滑に仕事を続けられなくなってしまう可能性があります。
カスタマーサポートの改善点
では、カスタマーサポートの問題点をどのように解決すれば、オペレーターがモチベーションを維持しながら働けるのでしょうか。改善すべきポイントは主に以下の3点です。
①問い合わせ履歴やサポート知識の共有
②オペレーターのメンタルサポートの徹底
③複雑度の低い質問にはAIチャットボットの活用
これらをもう少し詳しく見ていきましょう。
①問い合わせ履歴やサポート知識の共有
複数人で対応を行うカスタマーサポートの場合、カスタマーからの問い合わせ履歴の共有が不可欠です。すべての問い合わせ内容を担当者間で共有できるツールを利用することで引き継ぎミスがなくなります。また、誰が対応してもスムーズに回答を行える体制を整えておくことで、オペレーターもカスタマーサポートへのストレスはだいぶ軽減されるでしょう。
また、過去の問い合わせ内容や想定問答を共有しておくことで、まだ経験の浅いオペレーターの事前学習が可能となり、安心して業務に取り組むことができます。
②オペレーターのメンタルサポートの徹底
カスタマーからの理不尽なクレーム対応や、ルーティンワークを続けているオペレーターはストレスを溜めてしまいがちです。担当者が受ける過度なストレスへの対策として、メンタル面のサポートが必要になってくるでしょう。
クレームへの対処法をしっかりと指導し、オペレーターがメンタル不調を起こしてしまわないように工夫すると同時に、担当者同士で何でも相談しあえる職場環境づくりが不可欠です。
③複雑度の低い質問にはAIチャットボットの活用
それでは別の視点で、似たような質問や複雑度の低い質問への対応をコンピューターが行ってくれるとなると、カスタマーサポートの現場はどのように変わっていくのでしょうか。
近年、カスタマーサポートの業務の一部をAIチャットボットが担当している企業が増えています。チャットボットを使用したカスタマーサポートは以前から見られましたが、AIが組み込まれたチャットボットを導入することにより、カスタマーの自然な言葉づかいでの問い合わせにも柔軟に対応ができるようになってきました。
複雑度の低い質問への回答をAIチャットボットにサポートしてもらうことにより、オペレーターは、人間が対応すべき専門的かつ複雑に入り組んだ質問や、感情的になっているカスタマーの対応のみに集中でき、従来よりも時間に余裕をもった対応が行えます。現場の生産性をあげられるのは、人員を増やすことだけに限らないのです。
まとめ:カスタマーサポート担当者が快適に業務を行うには
今回は、カスタマーサポートの求人募集を行う前に確認しておきたい問題点と、改善できる点をお伝えしました。
オペレーターが快適に業務を行えるように、現場での情報共有やメンタルサポートは不可欠でしょう。さらに、業務負担を減らし、余裕をもったカスタマーサポートが行えるチームの構築に向けて、AIチャットボットの導入を考えてみてはいかがでしょうか。