脱三密!コールセンターをリモート化するために必要なこと

カラクリ編集部

2020.06.11

コールセンターは「ステイホーム」を支える生活のインフラ

Covid-19の感染拡大防止のためにあらゆる業種で自宅業務への転換が推奨されています。コールセンター業務もまた、例外ではありません。

全国的に外出自粛行動が求められる中、EC事業やデリバリービジネス、その他エッセンシャルワークにあたる仕事は繁忙状態が続いています。あらゆるビジネスのサポートを行うコールセンター業界もまた、緊急事態下の中で需要が高まっています。

今後、社会全体の行動様式が大きく変容していきます。それに伴い、アフターコロナ社会におけるコールセンターの果たすべき役割もまた、大きな変化にさらされることになるでしょう。

コールセンター業界全体がリモートワークの推進へ!

そんな中、2020年5月1日コールセンター協会から「コールセンターにおける新型コロナウイルス感染症対策に関する指針」という声明が発表されました。

コールセンターにおける新型コロナウイルス感染症対策に関する指針(PDF)

この声明では、コールセンターに携わる全事業者が社会的機能を維持し、生活者の方々に安心してご利用いただくために必要な方針が記載されています。本記事では、各コールセンター事業者がリモート化に取り組むべき理由と、スムーズに移行を進めるためポイントをご紹介したいと思います。

「三密状態」のコールセンターが直面する「三つのリスク」とは?

コールセンター業務の大半は、多くの従業員が集まるオフィス空間でのオペレーションが前提に設計されたものでした。これまで通りオフィスでの業務を継続した場合、以下のようなリスクが発生すると考えられます。

1.従業員の健康上のリスク

感染リスクの高いオフィスでの業務を継続することは、人材保護の観点から得策とは言えません。コールセンター業務の最大の財産である従業員を守るための方法を考えましょう。

2.長期的な採用上のリスク

このような状況下で完全出社を義務化する企業は、多くの求職者から回避されることが予想されます。採用においても多大なリスクとなることを認識しましょう。

3.顧客減少のリスク

また、リモート化を推進しない企業に対しては従業員のことを考えない、十分にワークフローの改善を行っていないというイメージを与える可能性があります。長期的には企業のブランド価値を損なう危険もあります。

緊急事態宣言が解除されたあとも、中長期的に感染予防対策の徹底が求められています。6月現在、いまだにリモート化の取り組みが進んでいないのであれば、上記のようなリスクに直面することになるでしょう。

効率的なワークフローを構築! リモート化がもたらすメリットとは?

それでは、コールセンターの業務をリモート化することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。

1.採用の活発化

リモートワークを上手に行うことにより、効率的なワークフローを構築。健康面からもリスクが低く「働きやすいい企業」というイメージを構築し、他社との差別化を図ることができます。

2.ワークフローの改善

リモート化を進める際には必ず業務の棚卸しを行うことになります。これを機にオペレーションを見直し、よりよいワークフローの構築に取り組みましょう。

3.オフィス固定費の削減

オフィスやシステムの維持費など、コールセンターに関わる固定費の削減も大きなメリットです。しかし、リモート化によって新たに発生するコストもあります。費用対効果を見極め、適切な判断を行いましょう。

リモート化の推進派、サービスの運用に本当に必要なものを見つめ直す良い機会です。単に「働く場所を変える」と捉えるのではなく、業務全体のブラッシュアップに取り組みましょう。

事業者別、リモートワーク導入時のポイント

実際にリモート化を行う際に気をつけるべきはどのような点でしょうか? ここでは、現場のオペレーション構築を行う方に向けてチェックポイントをご紹介します。

1.フルリモート化が可能な事業者の場合

「脱三密」とは「密閉」「密集」「密接」の状態を物理的に脱することです。その観点からはフルリモートを前提にコールセンターの運用が望ましいです。

フルリモート化が可能であれば、すぐにでも自宅で顧客対応業務ができる環境を構築に取り掛かりましょう。一般的な企業における、在宅勤務への移行と同じようにPC、Wi-Fi、IP電話、業務に必要な機材やシステムを設置すれば問題ありません。

2.業務の部分的なリモート化が可能な事業者の場合

一方、大企業やアウトソーサーの場合はセキュリティ上リモートでの業務は難しいのが実情だと思います。 そした事業者はコンタクトセンター内の環境を整え、三密状態を回避する方法を考えましょう。

コロナウイルス対策で必ず行うべきは「体温検査」「ソーシャルディスタンスの徹底(授業員の席を2m以上空ける)」「業務に関わる機器の消毒」です。これらを徹底するためには事業所内のオペレーションに組込み、「仕組み化」する必要があります。

いずれのケースであっても、最も重要なのはサービスのクオリティを維持すること。業務に必要な機器やシステムの導入、遠隔でのワークフローの構築、マネジメントや教育など、サービスに関わるあらゆる面でのアップデートが必要になります。自社に合った対応を実施するにあたり、「調達可能な物品やシステム購入のコスト」「オペレーション再構築の教育・マネジメントコスト」の算出を行い、無理のない移行プランを計画しましょう。

フォローアップ体制を充実させ、スムーズにリモート体制を構築する

十分にリスク管理を行ったとしても、出勤制限やオペレーション変更の実施のため、一時的にはサービスレベルが下がる可能性は十分にあります。そのため、リモート化をスムーズに行うためには既存サービスのフォローアップ体制を、どのように構築するかが鍵となります。

有効なのは「FAQやチャットボットなどのコンテンツを充実させカスタマーの負担を減らす」こと。FAQやチャットボットの構築、運用はリモートワークでも可能なケースが多いです。これまで行なっていた業務を、AIやRPAの導入で自動化することにより、人手不足による品質低下はある程度防ぐことが可能です。

脱三密は全事業者が向き合うべき課題。早めのリモート化検討を

経済活動が再開する中で、すべてのオペレーションが脱三密前提で再構築されていくと言われています。顧客対応の業務オペレーションを再構築するという新しい挑戦のタイミングです。そのためには、システムを有効に活用し、部分的にではリモートワークを導入することが持続的な運営を成功させる秘訣です。

コールセンターのオペレーションに合わせて、事業の目的にあった導入方法を検討しましょう。

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