
“ AIエージェント ”って何? いま企業が知っておくべき、その選択肢と可能性
公開日:
2025/4/7
最終更新日:
2025/6/9

4コマでは伝えきれない、AIエージェントの「定義」「進化の方向」「現場での活かし方」「コンタクトセンターの今後」について、深掘りしてご紹介します。
- AIエージェントとは何か?
- AIエージェントとは、“自律的に考えて目的を遂行するAIシステム”のこと
- AIエージェントは、自律度によって“できること”が変わる
- 自律度とできること
- いまの主流は「AIワークフロー」。今後は「ワークフロープロンプト」「自律型」が本格化。
- AIエージェント、どれを選ぶべき?
- 短期で成果を出すか、長期で競争力をつけるか
- 「ツールユース」とは?なぜ重要?
- “考えて動く”AIに必要なのは、ツールを使いこなす力
- 今後注目される「コンピューターユース」
- AIが画面を操作する時代へ
- 今後のコンタクトセンターはどうなるのか?
- AIが進化しても、人にしかできないこと
- まとめ
- AIエージェントの進化に備える、“今”の戦略
- もっと詳しく知りたい方へ
AIエージェントとは何か?
AIエージェントとは、
“自律的に考えて目的を遂行するAIシステム”のこと
AIエージェントという言葉は、すでに多くの文脈で使われています。「チャットボットの進化系」「自律型の対話AI」など、捉え方もさまざまです。
ワークフロー型/自律型といった分類もよく見られますが、私たちはこの分類に明確な線引きがあるとは考えていません。むしろ、AIの“自律度”によって連続的に広がるグラデーションのようなものと捉えています。
プログラムで厳密に定義されたものから、目的だけを与えて完全に自己判断で動くものまで、AIエージェントには段階的なバリエーションが存在するのです。
AIエージェントは、
自律度によって“できること”が変わる
自律度とできること

プログラム | AIワークフロー | ワークフロー | 完全自律型 | |
|---|---|---|---|---|
例 | キーワードベースのチャットボット | 文章の内容を理解してシステム的に決まった手続きを行うチャットボット | プロンプトで説明した手順に沿って、ツールを操作してくれるチャットボット | 目的とツールだけを与えたら全部やってくれるチャットボット |
柔軟さ | 固定 | 固定ではない部分もある | ある程度の柔軟さがある | 完全に柔軟 |
カバー範囲 | 具体的に定義したことしかできない | プログラムだけよりはマシだが、例外等は人間が考えないといけない | ある程度、想定外のものでも何かしらは対応できる | 想定不要なんとかしてくれる |
設定の複雑度 | 複雑になっていく | 複雑になっていく | 複雑度は抑えられる | シンプル |
動作の厳密さ | 厳密 | ある程度は厳密だが、曖昧さの入る余地がある | モデルの性能に依存するところが大きいが、最近は悪くない | AIにおまかせ |
ツールの利用判断 | 人間が定義 | 人間が定義 | AIが判断 | AIが判断 |
流行り | 今まで | 今年 | これから | これから |
いまの主流は「AIワークフロー」。
今後は「ワークフロープロンプト」「自律型」が本格化。
現在(2025年4月時点)の主流:AIワークフロー型
多くの企業で導入が進んでいるのが、事前に定義された手順に従って動く「ワークフロー型」のAIエージェントです。対応内容が明確で導入しやすく、成果も出しやすいため、特にカスタマーサポートの現場では広く活用されています。
今後広がるのは:ワークフロープロンプト型 → 自律型
近年、AIの理解力と実行力が急速に進化しており、「プロンプトから業務を自動構成する」エージェントや、「目的だけ伝えれば自律的に業務を完了できる」エージェントが、実用レベルに近づきつつあります。
ただし、自律度が高ければ必ずしも優れているというわけではありません。
業務の性質や導入目的に応じて、“ちょうどいいレベル”を選ぶことが大切です。
AIエージェント、どれを選ぶべき?
短期で成果を出すか、長期で競争力をつけるか
最適なAIエージェントの形は、導入の目的と時間軸によって異なります。
短期的に成果を出したいなら、ワークフロー型のAIエージェントが現実的です。業務フローを事前に定義しておくことで、想定通りの対応ができ、導入もしやすく、効果が見えやすいからです。
一方、長期的な視点では、AIモデルの進化を前提に“自律型エージェント”を見据えた設計が重要になってきます。
特にエンタープライズ企業のように導入までに時間がかかる場合は、1〜2年後の活用を見据えて“今から準備”することが求められます。
このとき、将来の自律型エージェントにスムーズに移行するための“架け橋”となるのが、「ツールユース」という考え方です。
つまり、AIが業務に必要なツールを自分で選び、使いこなせる設計を最初から組み込んでおくことで、段階的に自律性を高めていくことができるのです。
「ツールユース」とは?なぜ重要?
“考えて動く”AIに必要なのは、ツールを使いこなす力
AIがもっと実用的になるには、ただ会話ができるだけでは足りません。
たとえば、お客様の問い合わせに対して、
ナレッジツールで情報を探す
CRMで履歴を確認する
状況に応じてオペレーターにつなぐ
…といったように、目的に応じて「いま必要なツール」を使い分ける力が必要です。
これが、ツールユース型のAIエージェントです。
今後注目される「コンピューターユース」
AIが画面を操作する時代へ
「ツールユース」の先にある次のステップが、「コンピューターユース」です。
これは、AIがマウスやキーボードを操作して、人間と同じようにPC画面上で業務を行うという技術です。
たとえば、社内システムの特定画面にログインし、顧客IDを入力し、必要な操作を順に進めていく──
そうした手順を、APIなどのシステム連携なしに、AIが画面を見て実行できるようになります。これにより、
API開発にコストや時間をかけることなく
現場で使われている既存のUIそのままで
人間が行っていた業務の自動化が進む
というように、現場主導でのAI活用が一気に現実味を帯びてきます。
今後のコンタクトセンターはどうなるのか?
AIが進化しても、人にしかできないこと
AIによる自動化が進めば、今後は「100人→1人」で業務がまわる未来も現実味を帯びてきます。では、人の役割はどこに残るのでしょうか?
AIは正確で効率的ですが、「想定外の行動で人を感動させる」「この人だから買いたいと思わせる」そんな感情を動かす体験は、人にしかつくれません。だからこそこれからは、AIに任せられる部分は任せて、人は“共感と判断”で、顧客体験を進化させる存在になることが求められます。
まとめ
AIエージェントの進化に備える、“今”の戦略
AIエージェントの自律度は、今後ますます高まっていきます。それに備えて重要になるのが、「ツールユースを前提としたエージェントシステムの構築」です。
また、コンピューターユースをはじめとした技術の進化によって、今後数年でコンタクトセンターの在り方そのものが、大きく変わっていくと予測されます。
こうした未来において必要なのは、AIによる業務の自動化だけではありません。人にしかできない“感動体験”の創出とあわせて考える戦略こそが、企業の競争力につながると、私たちは信じています。
もっと詳しく知りたい方へ
ここまで読んでいただいて、「なるほど、AIエージェントってすごい」と思ってくださった方へ。じつは、こうした“ツールを使いこなすAI”は、もう実際の業務で動き始めています。
私たちカラクリでは、
・ 顧客対応向けAIエージェント:Generative Navigator
→詳細はこちら
・ オペレーター向けAIエージェント:KARAKURI assist / assist AI
→詳細はこちら
といった、実運用に即したAIエージェントを提供しています。これらはチャットや音声での対話時に、必要に応じて情報を参照し、必要な手続きを実行できるように設計されています。
「うちの業務でも使えるのか?」「どこから始めればいい?」そんな疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。目的や業務に応じて、最適な活用方法をご提案いたします。


