三井ダイレクト損保、コールセンターAIで「デジタルデバイド解消」へ苦情ゼロ・夜間の問い合わせ52.7%を自動完結

      セキュリティ強化に伴うログイン難民を「KARAKURI voice agent」で防ぐ

      カスタマーサポートDXを推進するカラクリ株式会社(東京都中央区:代表取締役CEO 小田志門、以下カラクリ)は、三井ダイレクト損害保険株式会社(本社:東京都文京区、取締役社長:佐久間 美奈子、以下三井ダイレクト損保)のお客さまセンター部に、ボイスエージェント「KARAKURI voice agent」を提供し、2026年4月から本格稼働したことをお知らせいたします。

      三井ダイレクト損保では、本ソリューション導入によりマイページへのログインに関する問い合わせを24時間365日対応できる体制を整え、顧客体験の向上とコンタクトセンターの業務効率化を同時に実現しています。稼働後、AIへの苦情は0件(2026年5月時点)を記録しており、幅広い層のお客さまへの受け入れと、デジタルデバイドの解消につながっていることが確認されています。

       導入背景:二段階認証に向けて、さらに「強くてやさしい」コンタクトセンター体制を構築

      近年、コールセンターの自動化手段としてボイスボットの普及が進む一方、現場の「つながりにくさ」は深刻化しています。『コールセンター白書2025』によると、市場の平均放棄呼率※は12.2%(3年連続で悪化)に上昇、通話後の事務処理時間(ACW)も平均6分に長期化しており、自動化の裏で応対体制の維持が深刻な課題となっています。

      この「効率化の形骸化」を招いている要因は、大きく2つあります。

      • 機能の限界(部分最適の壁): 従来の自動化は「受付やFAQ応答」などの初期対応に留まり、通話後のシステム入力といった後処理は依然としてオペレーターの手作業に依存しているため、全体の業務負荷を削減できていません。

      • ビジネスモデルの矛盾(利害の相反): 従来のボイスボットは「通話時間」や「応答件数」に応じた従量課金モデルが主流です。そのため、問題が解決せず再入電や有人転送が増えるほどベンダーが潤い、効率化(人が対応する件数の削減)が進むほどベンダーが減収になるという「インセンティブのねじれ」が長年埋め込まれていました。

      企業が真に求める「無人完結による対応コストの削減」を実現するには、この構造そのものを変革する必要があります。そこで当社は、ベンダーと企業の利害を一致させ、真の業務効率化とコスト削減にコミットすべく、「成果報酬型」のボイスエージェントを開発いたしました。

      ※放棄呼とは…顧客がコールセンターなどに電話をかけた際、オペレーターにつながる前(または自動音声ガイダンスの途中)に、顧客自ら電話を切ってしまうか、システム側で切断されてしまった電話のこと 

      ボイスエージェントの活用方法

      「KARAKURI voice agent」は、三井ダイレクト損保のマイページへのログインに関する電話問い合わせに対し、24時間365日のサポートチャネルとして稼働しています。AIが顧客の状況をヒアリングしながら必要な設定方法や操作手順をステップごとにご案内します。 

      ハルシネーションリスクの低減 


      保険業界では、AIが誤った契約情報や手続き手順を案内することが顧客トラブルや規制リスクに直結します。回答精度の担保に寄与しているのが、カラクリのRAG(検索拡張生成)アーキテクチャです。三井ダイレクト損保が「KARAKURI chatbot」の運用を通じて長年整備してきたデータをナレッジソースとして参照し、回答を生成します。回答範囲が確認済みの社内情報に限定されるため、誤情報を音声で案内するハルシネーションリスクを構造的に低く抑えられています。

      音声品質の滑らかさ 

      カラクリのボイスエージェントが採用するspeech to speech方式は、テキスト変換を介さずに音声で直接入出力を処理します。従来のシナリオ型ボイスボットは対応範囲が限定的で、自然な会話や途中発話への対応に課題がありました。本ソリューションは顧客の発話を文脈ごと把握し、途中で「ちょっと待って」と言えば待機し、話が脱線しても会話の流れを自然に戻すリカバリー能力を持つことで、「人間らしい」対話品質を担保しています。

      KARAKURI voice agent:https://karakuri.ai/service/cs

      ボイスエージェントの初期効果

      2026年4月の本番稼働から約2ヶ月(2026年5月現在)の実績として、営業時間外(18時以降)における問い合わせの解決率は52.7%に達しています。これまで「ただいま営業時間外です」とお伝えするしかなかった夜間・休日のログイン問い合わせに、初めて自己解決の機会を提供できるようになりました。

      全時間帯の自動解決率は目標(60〜70%)に向けて改善過程にあるものの、稼働以降の顧客からの苦情は0件を維持しています。60〜70代の顧客層においても拒否反応は少なく、AIとの会話を最後まで完了するユーザーが継続して確認されています。2026年5月からはAIへの動線をさらに拡大しており、今後の指標改善が見込まれます。

      三井ダイレクト損害保険株式会社 

      お客さまセンター部 品質・業務グループ 
      グループマネージャー 和田 英典 さまコメント

      お客さまがマイページの入口に立っているのに入れない——その状況をなんとかしたかったのが、すべての出発点でした。シナリオ型のボイスボットでは決まり切ったことしか対応できず、ログインに苦労されている方の多くはその後の操作にも不慣れなため、柔軟な対話が欠かせませんでした。カラクリを選んだ決め手は、音声の滑らかさ、ハルシネーションリスクの低さ、そして長年の関係から業務を一から説明しなくていいという安心感の3点です。IVRを経ずに直接AIへ繋ぐ設計を取ったため、正直ある程度の苦情は覚悟していました。ところが高齢のお客さまでも違和感なく会話してくださっており、苦情は0件。カスタマーサポートにAIを導入する際に顧客体験を下げては意味がない——品質がそこまで到達しているからこそ踏み切れた、というのが正直なところです。2026年9月の二段階認証導入という大きな山が控えており、そこでいよいよ真価が問われると考えています。

      詳細インタビュー: https://karakuri.ai/case/mitsui-direct-voice-agent 

      会社概要

      カラクリ株式会社は「Friendly Technology」をミッションに掲げる、カスタマーサポート領域特化のAIスタートアップです。SBI証券、大和証券、星野リゾートをはじめ大手企業150社以上へ、KARAKURI chatbot/KARAKURI assist/GeN(Generative Navigator)/KARAKURI CXM/などの製品群を提供しています。

      また、経済産業省・NEDOのGENIAC第3期に採択され、AWS Trainiumを活用した国産LLM「KARAKURI LM」、ビジョン・ランゲージモデル「KARAKURI VL」の開発も進めています。

      住所

      〒104-0045 東京都中央区築地2-7-3 Camel 築地 II

      設立

      2016年10月3日

      代表者

      代表取締役CEO 小田 志門

      事業内容

      カスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズの開発・提供・運営など

      URL

      https://about.karakuri.ai/

      本件に関するお問い合わせ先

      カラクリ株式会社: 広報チーム
      E-mail: pr@karakuri.ai

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